<タイ>タイのお粥カオトムが食べたくなったら、マンダリンオリエンタルの【ザ・ヴェランダ】へ

🇹🇭タイ/バンコク 2019年12月28日

タイのお粥である「カオトム」には、私と妻にとって懐かしい思い出があります。

1986年、特派員として赴任したばかりの頃、遅れて日本からやってきた妻や子供たちとバンコクで初めて食べたのが宿泊したホテルの「カオトム」でした。

30年ぶりに訪れたバンコクで、私と妻がカオトムを食べる店として選んだのは、「世界一のホテル」とも呼ばれるマンダリン・オリエンタルのリバーサイドレストランでした。

タイのお粥【カオトム】が食べたい① 三輪車トゥクトゥクに乗って・・・

バンコク2日目の朝、私たちにはどうしても食べたいものがありました。

「カオトム」です。

34年ほど前、3歳と1歳の2人の子供を連れ、妻がバンコクに到着した日に泊まった「インペリアルホテル」の朝食で食べたのがカオトムでした。

そのお粥の美味しさは、不安を抱えていた妻を少しリラックスさせ、異国の地で暮らす覚悟を促したのです。

バンコクでは是非カオトムを食べたい、と妻が言いました。

でも、思い出のインペリアルホテルは「マリオット」に変わっていて、朝食はビュッフェだけになっているようです。

そこでネットで調べると、チョオプラヤー川に面する「マンダリン・オリエンタル・バンコク」でアラカルトのカオトムが食べられるということがわかりました。

朝7時半ごろホテルを出ると、まだ人通りもまばら。

そこへちょうどタイ名物の三輪車トゥクトゥクがやって来ました。

すかさず手を挙げ、トゥクトゥクを止めます。

片言のタイ語を思い出しながら、運転手と料金交渉をします。

30年前にはトゥクトゥクの運転手には一切英語も通じなかったのですが、この運転手は多少英語もわかるようで、最終的に80バーツ(約280円)で手を打ちました。

トゥクトゥクは、早朝の空いた道路を一路オリエンタルホテルへと疾走します。

昔のトゥクトゥクに比べて、ずいぶんエンジンの状態もいいようで、快調に飛ばします。

吹き抜ける風が気持ちいい。

隣で妻が、「80バーツは高い」と文句を言いました。

若い頃はぼられるのが嫌で長々と交渉したものですが、もう私もいい年ですし、数十円のことで時間を無駄にしたくありません。

タイのお粥【カオトム】が食べたい② 「マンダリン・オリエンタル・バンコク」

トゥクトゥクは、この狭い路地で止まりました。

私は以前何度か来ているので驚きませんが、初めてオリエンタルに来るお客さんは「変な所に連れて来られた」と思うかもしれません。

昔から、オリエンタルホテルは川沿いの細い路地の奥にありました。

入口の感じは昔のまま。

外からは世界トップクラスのホテルとは思えない地味なアプローチです。

でも、車寄せまで来ると、一気に雰囲気が変わります。

ガラス張りのひさし。

クリスマスの飾り付けも、タイにしては色も抑えめで高級感を感じます。

そしてロビーも、昔とほとんど変わっていないように見えます。

正面はガラス張りで、南国風の鮮やかな緑が客を迎えます。

天井から吊り下げられたベルのような形の照明も昔のままです。

年末ということで、大きなクリスマスツリーも飾ってありました。

色合いも渋く、超一流の風情です。

そう、ここは30年前には「オリエンタルホテル」と呼ばれ、プロが選ぶ「世界一のホテル」として有名でした。

1887年、バンコク初の西洋風ホテルとして開業したオリエンタルホテル。

作家のサマセット・モームやシルク王ジム・トンプソンが定宿としたことでも有名です。

ロビーを抜けると、気持ちのいい中庭があります。

中庭には、大きなプールと・・・

小さなプールがあって・・・

気持ちの良さそうなベンチが並んでいました。

「1人の客に対して4人のスタッフが付く」と言われるオリエンタルのサービスをこのあたりからも感じられます。

1974年に香港のマンダリン・オリエンタルホテルグループに買収された後も、「ザ・オリエンタル・バンコク」の名前で営業していたこのホテルが、現在の「マンダリン・オリエンタル・バンコク」に名前を変えたのは2008年のことだそうです。

タイのお粥【カオトム】が食べたい③ チャオプラヤー河畔の「ザ・ヴェランダ」

さて、話をカオトムに戻しましょう。

ロビーを出て、中庭に沿った通路をまっすぐに川の方向へ進むと・・・

リバーサイドのレストラン「ザ・ヴェランダ」があります。

朝6時から深夜の0時半まで営業しているオリエンタルの中でも最もカジュアルなレストランで、宿泊客でなくても快く迎えてくれました。

朝7時から10時半までは朝食ビュッフェの時間ですが、アラカルトも注文できます。

こちらがアラカルトのメニュー。

普通のコンチネンタルブレックファーストから和朝食まで幅広く用意されています。

そしてその中に、私たちのお目当のカオトムもあるのです。

私たちはすかさず、カオトムを注文しました。

それは快く受けてもらえたのですが、当然のように「Would you like coffee and tea?」と質問されます。

ひょっとすると「要らない」と答えてもいいのかもしれませんが、郷にいれば郷に従うのが流儀でしょう。

私はコーヒー、妻は紅茶を頼みました。

おかわりも自由のようです。

チャオプラヤー川を眺めながらのモーニングコーヒー。

高い宿泊費を払わなくても、世界最高級の朝を味わえるのです。

「ザ・ヴェランダ」の朝食メニューはこちらからご覧ください。

マンダリン・オリエンタル・バンコク公式サイト

タイのお粥【カオトム】が食べたい④ 「クルアン・プルン」で好みの味に整えて

そうしているうちに、お目当のものが来ました。

「Khao Tom」(290バーツ/約1040円)です。

屋台で食べるのが普通のカオトムに1000円払うのは高いですが、「世界一のホテル」の優雅な空間を考えると十分に満足できます。

海老団子とパクチーがたっぷり入った塩味のカオトム。

インペリアルホテルの思い出の味とは少し違いますが、これはこれで十分美味しいです。。

カオトムと一緒に運ばれてきたのは、タイの食卓には欠かせない調味料セット「クルアン・プルン」です。

「辛み」「甘み」「酸み」「塩み」を自分好みに調整して食べる。

これがタイの当たり前です。

でもこのクルアン・プルンには定番の砂糖がなく、代わりに醤油が入っていました。

きっと料理に合わせて入れ替えているのでしょう。

私も、カオトムにナンプラーと、唐辛子入りのお酢「プリック・ナムソム」、粉唐辛子「プリック・ポン」を加えていただきます。

やはり辛さと酸味はタイ料理の醍醐味です。

美味い。

わざわざオリエンタルホテルまでやってきた甲斐がありました。

タイのお粥【カオトム】が食べたい⑤ チャオプラヤー川の景色を懐かしむ

食事後、テラスからチャオプラヤー川を眺めてみました。

川自体は昔とほとんど変わっていないのですが、その周辺は大いに変わっていました。

対岸に見えるのは、2018年にできた複合施設「アイコンサイアム」。

その隣の超高層ツインビルは「Magnolias Waterfront Residences」という高級マンションで、その向こうに見えるのは「ミレニアム・ヒルトン・バンコク」です。

いずれの建物も、30年前にはありませんでした。

一方川下を見ると・・・

一番高いビルが「ザ・リバー」という名の超高級マンション。

71階建と42階建の2本のタワーからなり、東南アジア不動産賞の「ベストコンドミニアム」にも選ばれたそうです。

そして橋を渡るのは、BTSスカイトレイン。

これももちろん30年前には走っていませんでした。

水の都バンコクでは縦横無尽に運河が走り、限られた通りに自動車が集中して交通渋滞が大きな社会問題となり始めていましたが、私たちの交通手段はマイカーかタクシーかトゥクトゥクだけだったのです。

そんな中で、この王様の乗り物のような船はちょっと懐かしいものでした。

オリエンタルホテル付属の高級レストランで対岸にある「サラ・リム・ナーム」までお客さんを運ぶホテルの専用船です。

「サラ・リム・ナーム」では毎晩タイ古式舞踊のショーが行われるため、時々日本からのお客さんを連れて行くのにこの船に乗りました。

新婚旅行でバンコクを訪れた友人とオリエンタルホテルの部屋で朝まで飲んでいて、妻に激しく怒られたことも思い出しました。

私が暮らしていた30年前とは川沿いの風景も大きく変わってしまいましたが、ここに立つと忘れていた若き日の記憶が次々に蘇ってきます。

オリエンタルでいただく朝食。

特別な思い出がない方にも、間違いなくいい思い出になることでしょう。

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