<旅ネタ>世界最初の旅行会社「トーマス・クック」を中国企業が買収?

旅行に関する気になるニュースや行きたい場所、見てみたいイベントなどの情報を<旅ネタ>というタイトルで書き残すことにします。

1回目は、フィナンシャルタイムズに掲載された「旅行のトーマス・クック、復星に身売りか 」という記事を読んで思ったことをまとめました。

トーマス・クック

トーマス・クックとは、私のようなシニアトラベラーには懐かしい名前でしょう。私はあまり使ったことはありませんが、「トーマス・クックの時刻表」はヨーロッパを鉄道で旅行する若者たちにはバイブルでした。

トーマス・クックは19世紀のイギリスの実業家であり、近代ツーリズムの祖と呼ばれています。彼が作った会社「Thomas Cook & Son」は、近代的な意味での世界最初の旅行代理店と言われています。ウィキペディアには、その成り立ちについて、次のように紹介されています。

旅行客のためにホテルや交通機関の予約代行や団体列車の運行をおこなったのは、19世紀のトーマス・クックが初めてである。それまでは、旅行者が各自で切符などの手配などを行わなければならなかった。

設立者のトーマス・クックはプロテスタントの一派であるバプティスト派の伝道師で、禁酒運動に打ち込んでいた。1841年に開催された禁酒運動の大会に、信徒を数多く送り込むため、列車の切符の一括手配を考えだし、当時高価だった鉄道を割安料金で乗れるようにした。これをきっかけに一般の団体旅行を扱い始めた。

1855年からは、イギリスからヨーロッパ諸国への団体旅行も扱うようになった。1871年には彼の息子たちとともに「Thomas Cook & Son」社を設立した。1872年に、世界一周団体旅行を始めた(リバプール→ニューヨーク→サンフランシスコ→日本→中国→シンガポール→インド→(スエズ運河)→イギリス)。1873年には『Thomas Cook Continental Time Table』(トーマスクック・ヨーロッパ鉄道時刻表)を発刊した。1874年には、トラベラーズチェックの取り扱いも開始した。

出典:ウィキペディア

ウィキペディアの情報を読んでいて思い出しましたが、私が学生時代初めてインドに旅行した際、持参したのもトーマス・クックのトラベラーズチェックだったような気がします。

そんな由緒ある旅行代理店もデジタル時代には、生き残るのは難しいようです。フィナンシャルタイムズの記事によれば、イギリスのEU離脱騒動と高水準の債務が原因で、トーマス・クックは半年間で15億ポンド(約2070億円)の損失を被り、株価は昨年の高値から90%近くも下回ったと言います。

復星集団

そんな老舗旅行代理店を買収すると取り沙汰されているのが、中国の投資会社、「復星集団(フォースングループ)」。すでにトーマス・クックの株式の18%を保有している大株主です。

「復星集団」とはどんな会社なのか、調べてみてちょっと驚きました。

中国最大手の製薬会社ややはり最大手の不動産会社を傘下に抱えているほか、2012年にはフランスの「クラブ・メッド」を買収、2015年には日本の「星野リゾート・トマム」も傘下に置きました。北海道のトマムスキー場は星野リゾートが運営していると思っていたが、運営は星野リゾートでも所有者は中国の復星集団だったのです。

復星集団は他にも、東京・天王洲のシーフォートスクエアを所有し、カナダの「シルク・ド・ソレイユ」の株式も20%保有しています。これまで全くその名前を知りませんでしたが、世界各地の様々な企業や不動産に投資している国際的な一大企業グループなのです。

純粋な企業価値というよりも、クラブ・メッド、トマムリゾート、シルク・ド・ソレイユと、国際的に知名度の高いブランドを買ってコレクションしているように思えます。トーマス・クックもそんなコレクションの一つになる可能性は十分にありそうです。

トーマス・クックの所有権は1928年にはクック家を離れ、ルフトハンザなどヨーロッパの企業の間を転々としてきたようです。

そしていよいよ中国企業をオーナーに迎える時代が来るのでしょうか?

復星集団にとってみれば、トーマス・クックの買収など安い買い物かもしれません。

今や旅行業界は、新興のネット企業に台頭で劇的に姿を変えようとしています。

紳士熟女の代名詞だったホテルマンやキャビンアテンダントも徐々に姿を消し、長年の経験と接客術で顧客を楽しませたツアーガイドも必要とされない時代になるのでしょう。重たいガイドブックもスマホに置き変わりつつあります。

私自身もっぱらネットで安い航空券やホテルを探し、気楽に旅行を楽しんでいます。昔に比べて旅に出るのが夢のように簡単になった時代ですが、不便だった古き良き時代の旅も今となってみれば忘れがたいいい思い出ばかりです。

ひどい目にあったことほど、後から思い出すと楽しい思い出になるから不思議ですね。

皆さんもぜひ、旅でひどい目にあってください。

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